未明、陽を求めて
白いカーテンが揺れる。
透明な風が頬を撫でれば、次の夢を見る。
その村では、子供は火に近付いてはならない。
その村では、子供は箸を正しく持ってはならない。
その村では、子供は正座で座ってはならない。
でないと、「アカツキさま」の花嫁に間違えられて、連れていかれてし
まうよ。
あなた達が住まうのは、強い土着信仰が残る「深明村」
気が遠くなるほど昔。太古も太古。この村には朝が来なくなり、太陽が登らなくなりました。
それは永遠の闇。それは永遠の夜。それは永遠の晦冥。
冷えた大地と空は、人々の希望を容易く奪います。
当時の村人達は神に祈りました。
冷えた指を重ねて、縋りました。
その果てに、村は救われたのです。
のちに土着神として祀られる夜明けの神「アカツキさま」が降臨し、村に太陽をもたらしました。
村の昼間を讃え、そしてアカツキ様に感謝するために、その村では50年に一度、若いヒトを生贄として捧げることになりました。
そんな因習を抱えて、この村は存続し続けました。
そして四つの季節を何百と越えて、その巡りの中にあなた達はいる。
あなたの妹である「永恋」
あなたの友である「永恋」
彼女はその代の生贄に選ばれた。
十一月三十一日
もう直ぐ冬になる日の事。
明日は「永恋」が生贄にささげられる日。
この物語は、其の前日の話
■タイトル:未明、陽を求めて
■人数:3人 (GM兼永恋:1 PL:2)
■難易度:中
■ プレイ時間:2~3時間 RPより前後
■PvP要素有
■推奨環境 PC/Discord
■ココフォリアデータ有(必須)