ザ キャリーオン ショウ
2024年03月01日公開
1987年。
東西冷戦は終焉を迎え、マイケル・ジャクソンやマドンナが熱狂を呼ぶ光景は、それまでの閉塞感からの開放を象徴するかのようだった。
極東の島国、日本ではバブル景気を迎え、世界の映画館では『ラスト・エンペラー』が上映され、地球上のそこかしこで時代が変遷していく真っただ中だった。
イギリス、ロンドンから南に30km、小さな街、エデンブリッジにある「エトーラボラトリー」。
人気のないこの施設の前を、大抵の人間は気にも留めずに通り過ぎていく。
のっぺりとした灰色のコンクリートの佇まいは、まるで時が止まったようだった。
そんな施設の中、世の喧騒から距離を取りながらも、日々ささいな幸せや努力を積み重ねている研究員達がいた。
政府からの要請で生物進化学の研究が行われており、研究員や被験者の食料や、あらたな被験体である動物のケージが、時折裏口から運び込まれるのだった。
今日もまた、同じ日の繰り返し――そう思われたある日、全員が昏倒から目覚めた会議室で物語は始まる。
「ザ キャリーオン ショウ」はマーダーミステリーではなく、「公演型ストーリープレイング」です。
「ストーリープレイング」とは、作中の登場人物の一人となり、会話し、行動して、人生や物語の行末を体験するエンターテイメントです。
これまでは1対1や少人数のものが多かったのですが、大人数での店舗公演型作品として完成したのが「ザ キャリーオン ショウ」です。
当作品はセンシティブな要素が多分に含まれるため、万人には全くおすすめいたしません。
公演開始前、「どんな要素も受け入れてプレイする」という誓約書にサインをいただいた方のみプレイが可能です。
嫌な思いをされたい方のご参加を、どうぞお待ちしております。