九龍小夜曲
犯罪が蔓延り、世間とは隔絶された無法地帯と呼ばれる九龍城砦。
ある日、九龍を牛耳る3大勢力のひとつ「入雲龍組」の幹部の結婚披露宴が開かれることになった。
場所はアマチュア無線ですら通らず繁華街にある小さな中華飯店。
入雲龍組の幹部である花婿と美しい花嫁。入雲龍組のボス。媒酌人として娼館のオーナー。礼拝を執り行うのは3大勢力のひとつである宗教団体「翔天大聖」の巫女。
普段は交わることのない面々が顔を合わせるテーブルにはただならぬ緊張感が漂っている。
店内の隅には3人組の親子の姿もあり、店員の少女がひとり忙しなく料理を運ぶ。
そんな中、花嫁の様子が急変し事態は思わぬ方向へ進んでいく……