ヴィーガンコロシアウ
2026年11月01日公開
厳格なる菜食主義者たちが集う、隠れ家的社交場――ヴィーガンラグジュアリーロッジ。
主催者にして自称「ヴィーガン界の神」、ルクスのもとに、五人の「同志」たちが招かれた。
和やかな親睦の宴のはずが、いつしか食堂には嗅ぎ慣れぬ香り。炭火で炙られたような、あの罪深き匂い――サーロインステーキ。
草食を誓ったはずの楽園で、いったい何が起きたのか。
筆を執るにあたり、まず断っておかねばならぬことがある。
本作は、菜食を貫く人々を嗤うために書いたのではない、ということである。
肉と野菜、その滑稽な諍いを戯画として描いてはいるが、それはあくまで笑いのための衣であって、著者はヴィーガンという生き方、その根底にある思想と覚悟に、深い敬意を抱いている。
むしろこの一篇は、諧謔という形を借りて、その考え方を少しでも世に広めたいという、ささやかな企てでもある。
『陰謀論者じゃないもん』に続く一作として世に送り出す本作、どうか肩の力を抜いて、笑いながら味わっていただきたい。
なお、本作のキャラクター絵は、このためだけに新たに描き下ろしていただいたものである。絵師の方には、この場を借りて重ねて感謝申し上げる。