月の雨に盈ちる
■シナリオ導入
それは空虚な希望。
あるいは円環と未来。
細い雨の降る4月。
繊細な雨が窓を叩く研究室に、あなた達はいた。
一人はニンゲンの研究員。
一人はアンドロイドの助手。
種族は違えどひとつの目標を掲げ、 日夜を共にしてきた、 互いを相棒と呼びあえる仲だ。
仕事を終えたあなた達は、 研究室の施錠をして帰路に就く。
背後から人の気配がして、 振り返る前に意識を失った。
何をされたかわからない。
再び目を覚ますのは、質量すら感じる圧倒的な暗闇の中。
直感する。 ここは牢屋で、これは檻で、 あなた達はそこに収容されているのだと。 檻の内側には、1人と1基と、そしてひとつ。
半透明の棺に眠らされた、血に塗れたHO1の死体があった。
なぜ、あなた達はここにいるのか。
なぜ、目の前にHO1の死体があるのか。 全ての謎を解き明かして、あなた達は無事に帰ることができるのか。