滅亡の果てで進化する僕ら
2022年06月14日公開
2512年、人工知能の権威であるシリウス博士は、有能な人工知能を持つアンドロイドの大量生産に踏み切った。
その直後、人類は第三次世界大戦を起こす。
その戦争は、某国が致死率の高い生物兵器を使用するまでに発展し、驚くべき速さで人口が衰退した。
シリウス博士は社会再建のため自身の脳が必要になると考え、脳をデータ化したものをバックアップしてコンピュータに保存し、コールドスリープ装置に入った。研究員や政府の要人たちも数少ないコールドスリープ装置に入ったが、そのいくつかは人間同士の争いによって破壊されてしまった。
その直後、人類は完全に滅亡した。
その後もアンドロイドはアンドロイドの手によって増え続け、その生産過程で生じる化学物質、また戦争で漏れた放射能により水や空気は汚染され、地球は人間はおろか全ての生物は生きていけない環境になった。
現在地球上で活動するのは、合理的にプログラムされたアンドロイドたちのみだ。
怒りの感情や破壊行動がプログラムされていない彼らの社会は、平和そのものである。