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シナリオ一覧
血も涙も愛も仏もない
宇宙遊覧からの帰還者
警報が止まらない。 航行中の遊覧ロケットに流星群が直撃してから船内はパニック状態だ。 ずさんな航路設定、不足していた安全管理、何が原因だったのだろうか。 ぶつかった場所も悪かった。初弾はあろうことか3等の乗客室、続いてエンジン部。 このロケットが渡航不能になったことは火を見るよりも明らかだった。 シートベルトを外す前に乗客室の穴から投げ出される者、人を押し退けてでも我先にと脱出ポッドに群がる者、阿鼻叫喚の世界だ。 金持ちが乗る1等室も、持たざる者が乗る3等室も関係なし。身分の差など非常時には何の役にも立たなかった。 いつしか人は護身用の光線銃を人に向け、自身の安全を確保するようになっていた。 今、君たちの目の前には2人乗りの脱出ポッドが1つある。 しかし君たちは6人。手には光線銃が握られていた。 ここまで来たなら仕方がない。誰かが死んでも緊急避難で罪には問われまい。 ロケットが爆発するまで残り30分。 人生の最後を掛けた椅子取りゲームが始まった……
血も涙も愛も仏もない
土御門家の家督争い
<あらすじ> 時は明治維新が目の前に迫っている江戸時代後期。 飛鳥時代から脈々と続いてきた陰陽寮で陰陽頭(おんようのかみ)を司っていた土御門ハレタケは元服(げんぷく)を迎えた5人の養子を集めてこう言った。 「我が土御門家は陰陽道を家業としている。しかし昨今、人々の信心が 薄れ符術(ふじゅつ)が弱まってしまっている。かの有名な陰陽師、 安倍晴明を輩出した土御門家がこんなことではご先祖様にも 顔向けが出来ん!」そうハレタケは声を荒げる。 神妙な面持ちで聞く5人にニヤリと笑って言葉を続ける。 「そこでだ。儂は考えた。今までの育て方が 甘かったのではないか、もっと非情に徹するべき だったのではないか、もっと呪力を。 もっともっともっと…… ……そして、気付いたのだ。家の復興の為なら 才能のある者だけいれば良いのではないか、と。 跡取り以外の人間は必要ない! むしろ死して優れた人間の礎(いしずえ)となるべきなのだ! さあ術符を取れ! お前たちが存在する価値を見せてみろ!」 そう高らかに告げるハレタケの目はまるで何者かに 操られているかのようにギラギラと光っていた。