<あらすじ>時は明治維新が目の前に迫っている江戸時代後期。飛鳥時代から脈々と続いてきた陰陽寮で陰陽頭(おんようのかみ)を司っていた土御門ハレタケは元服(げんぷく)を迎えた5人の養子を集めてこう言った。「我が土御門家は陰陽道を家業としている。しかし昨今、人々の信心が薄れ符術(ふじゅつ)が弱まってしまっている。かの有名な陰陽師、安倍晴明を輩出した土御門家がこんなことではご先祖様にも顔向けが出来ん!」そうハレタケは声を荒げる。神妙な面持ちで聞く5人にニヤリと笑って言葉を続ける。「そこでだ。儂は考えた。今までの育て方が甘かったのではないか、もっと非情に徹するべきだったのではないか、もっと呪力を。もっともっともっと…………そして、気付いたのだ。家の復興の為なら才能のある者だけいれば良いのではないか、と。跡取り以外の人間は必要ない!むしろ死して優れた人間の礎(いしずえ)となるべきなのだ!さあ術符を取れ!お前たちが存在する価値を見せてみろ!」そう高らかに告げるハレタケの目はまるで何者かに操られているかのようにギラギラと光っていた。