【紹介】屈折して密室【Postknox】
シナリオ紹介

【紹介】屈折して密室【Postknox】

author profile imagek.inaba/2023年1月26日

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アメリカ、マサチューセッツ州のとある大学に所属する5人の大学生グループが見覚えのない薄暗い部屋で目を覚まし、目の前には大学内で魔女だと噂される女生徒の遺体が転がっている−−−−という導入から始まるのが、ウズ公式マーダーミステリーレーベル「Postknox」からリリースされた『屈折して密室』だ。 このシナリオは小説家・陸理明とウズシナリオ編集部が手を組み制作され、満を辞して世に出された。

●魅力を解説

①唯一無二の舞台と世界観表現

物語の舞台は現代アメリカのマサチューセッツ州。実際に魔女の伝説が残る地域でもある州で、キャラクターは事件に巻き込まれる。後述するが、アメリカの学校独自の人間関係がシナリオに活かされており、このシナリオでしか味わえない体験感がある。

小説家・陸理明は変格ミステリクラブの会員であるミステリ作家としての顔だけでなく、クトゥルフ系の小説を書き、ホラー映画を愛好するという一面も持ち合わせており、科学技術が跋扈する現代だがどこか不可思議なことが起こってもおかしくない世界観やおどろおどろしい雰囲気の描写が抜群だ。

②ロールプレイの楽しさ

プレイヤーはそれぞれ大学の仲良し5人グループの中から1人ずつを演じるのだが、特徴的なのはそのキャラクターたちがアメリカの学校特有の文化「スクールカースト」に分類されている点だ。イケイケな1軍の男女からオタクや不良まで、幅広い選択肢が用意されている。

議論や調査の話し合い時には、お好みでこの関係性を反映させたロールプレイを楽しむことができる。また、このような関係がピンとこないプレイヤーでも、わかりやすい図で説明が用意されているので安心だ。

ロールプレイの楽しさを増幅させているもう一つの要素が、作者である陸理明によって丁寧に書き込まれたキャラクター台本の力だ。各キャラクターの心情が、彼らの口調や人格的特徴がわかりやすく記されている。内容はプレイして確かめてほしい。

③ハイレベルで納得感のある推理

このシナリオの難易度は高く設定されている。ただしそれは、どの配役に対しても平等にである。どの配役であろうと、目標は違うかもしれないが解きごたえのある謎に挑むことができるように設計されている。

しかしそれらの謎は決して理不尽であるわけではなく、最後の解説を読むと思わず唸って読み返したくなってしまう納得感があるのだから極上の謎と言えるであろう。

解くべき謎をしっかりと分析し、要素を見落とさずに拾い集めてつなげる必要があるだろう。是非とも挑み、キャラクターとしてより良いエンディングを迎えてもらえればと思う。

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オンライン
パッケージ
店舗公演
有料シナリオ
推理重視
シリアス
対立
経験者におすすめ
現代海外

●シナリオ概要

『屈折して密室』

販売形式:アプリ内コインによる購入のみ可

プレイ人数:5人(GM不要)

公称プレイ時間:150分(感想戦含む)

価格:840コイン(1,200円)/人

作・陸理明【あらすじ】

「ここはどこ?」 ニューイングランド、マサチューセッツ州のとある大学に通う学生たちは、知らない部屋で一斉に目を覚ました。

頭がぼんやりとして、思考がすぐにまとまらない。

見渡してみると、地下室のように窓のない薄暗い部屋には、普段から仲の良い五人がいた。

いや、違う。

部屋の真ん中には腹からナイフの柄を生やし大量の血を流した女が、あたかも六人目の登場人物であるかのように横たわり、壁に据え付けられた姿見の鏡に映しだされていたのだ。

すでに事切れていることは誰の目にも明らかだ。 あまりにも血が流れすぎていたのだから。

「もしかして……アリスなの……?」

誰かがその死体の名前を呼んだ。

物言わぬ屍として転がっていたのは、アリス―――大学内で魔女と噂される女学生であった。

……閉じ込められた密室、謎の殺人事件、学生たちは真相を突き止めるために活動を開始する。

【クレジット】

シナリオ制作:陸理明

ゲームデザイン:ウズ編集部

イラスト:MOSKI(@MOSKILacerta)

アリス役声優:羽澄 愛

ナレーション:村上ヨウ

BGM:DOVA-SYNDROME, PeriTune, Khaim(https://www.khaimmusic.com/)

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