■ストーリー
悪意に満ちた巨大な人形が、腕を振り下ろす。
そいつの爪先よりも小さな人間たちが、下敷きになり潰された。
―――いや。
白い服を着た女が手のひらを前にだす。そこに見えない壁が貼られたかのように人形の攻撃を防いでいた。
剣を持った男が鮮やかにそれを振るうと、人形の腕が切断され、落下する。
それと同時に、杖を携えた男が手を広げた。
「……燃えろ」
静かにそう唱えると、人形の全身が燃え上がった。
巨大な人形は、灰となり消えていった。
【勇者】
キル・キルオ
人類唯一の勇者で筋肉大好き。
勇者が死ぬと、どこかでまた新しい勇者が生まれるらしい。
【僧侶】
アノアノ・アレアノ・アレヤッテ
伝説の僧侶の生まれ変わり、語彙力が無い。
とある田舎の村から、王国へとやって来た。
【賢者】
トナエル・リリカール
王国一の賢者、頭が良いが常識が無い。
王家の血を引く。王の命により魔王討伐の旅へ付いていく事となった。
巨大な人形の討伐を終え、三人は宿屋へと戻ってきた。
「お疲れ!今回もあれだね!何か本当にあれだったね!皆すごい~!」
アレアノが嬉しそうに報酬金を数えている。
「今日は特別に、王都で一番高級な宿屋を貸し切った。贅沢に過ごすとしよう」
トナエルがマントを脱ぎ、ソファーに腰を掛けた。
「おっしゃ!ちょっと筋トレするわ!!」
キルオが報酬金の入った袋をダンベル代わりにしている。
優雅な夜が明け、朝が来る。
宿屋に低くこだまする、キルオの悲鳴。それを聞き、アレアノが走ってくる。
そこにあったのは、賢者トナエルの死体だった。
貸し切りで3人しかいない宿屋、誰も入ることができない。
犯人はどう考えても目の前のこいつだった。
ふたりは罵り合い、武器をとろうとするが、どうも噛み合わない。
こんな犯人が丸わかりの殺人を犯して、隠す必要があるのだろうか?
「アレアノ……、一度落ち着こう」キルオがそう提案する。
「そうね、これはあれだわ……なんかあの、あれ……なんかおかしい」
アレアノも違和感に気付いたようで武器を収めた。
ふたりはトナエルの死因を調査する事となった。
その結果、僅かだが、呪いの痕跡を発見する。