絶海の孤島、雨離島。 一代で財を成した富豪・壱理木誠司は、 日本海に浮かぶ孤島で余生を過ごしたのち、 二人の娘を残して急死した。 数億円の遺産分配が見込まれる親族会議を前に、 「語り部」と名乗る女性はこう告げた。 「親族会議の夜、壱理木家の未来を語ります」 だが、彼女が未来を語ることはなかった。 鍵のかかった部屋で、 バラバラ死体となって発見されたのだ。