■ストーリー
時は大正。夜風に揺れる桜の花びらが、月光のもとで静かに舞い落ちる。
ここは、名門・柊木家 の別邸。今宵は家族と親しい友のみが集まり、静かなひとときを過ごす宴が開かれた。大広間に会す八人の紳士淑女たち。しかし、その優美なひとときは予期せぬ事件により儚く散る。
この屋敷の大広間で 名家を率いた当主・柊木慶悟が、血に濡れ、息絶えていた。
名家の不祥事などあってはならぬ。警察すらも柊木家の意のままにする我々は「本当の犯人」を自由に決定する力がある。ここで決まることこそが、 真実 になるのだ。
だが、今宵決まるのは犯人だけではない。
――誰が柊木家を継ぐのか。
その座を掴むものが決まるまで、柊木家の明日は来ない。
月光に照らされた偽りの宴が始まる。
互いの思惑が交錯する中、最後に嗤うのは果たして誰か。