女には向かない授業
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女には向かない授業

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イントロダクション

7月7日。七夕の朝である。クリスマスに次ぐカップルのための一日に、授業を受ける学生の顔つきは様々であった。中でも、いっとう退屈そうな顔を並べて座っている三人組の女が、講義室の後方にいた。もとより、壇上で熱弁を振るう小太りのこの教授の授業は、女性からの評判がすこぶる悪い。唾を飛ばすねちっこい喋り方や、時折挟まれるつまらない下ネタや、繰り返される過去の業績の自慢話などが理由である。「うちら華の女子大生やで? 何が悲しゅうて七夕におっさんの自慢話聞かなあかんねん」 「安心しろ。お前の祈りが通じて今日は午後から雨予報だ」 「それは単に梅雨だからではありませんの?」 授業は終盤ということもあり、三人の集中力は完全に切れているようである。声のボリュ ームを抑える配慮はするものの、三人の女に雑談をやめる気配はない。 「お、なぞかけ思いついたで。カップルとかけてパチンコととく」 「......そのこころは?」 「どちらも、7が並ぶと喜ぶでしょう」 「くっっっそくだらないですわね」 「うちらもなんか博打でもしよか」 大学の講義室が賭場へ早変わりである。テーマはすぐに決まった。三人が共通して関わりを持っている大学の同回生──七条星乃についてである。 「最近、星乃には彼氏ができたらしい。うちら三人は、星乃がこの彼氏と〈一か月以内に別れる〉または〈一か月以内に別れない〉のどちらかにそれぞれベットする。正解が一人だった場合は、賭け金総取り。正解が二人だった場合は山分け。三人とも同じ方にベットした場合はこの博打は不成立や。それでええな?」 三人は合意した。 授業が終わる15分後、彼女らはどちらにベットするか決断を迫られることとなった──。

作品について

シリーズのファンの方に向けた有料のおまけ商品です。犯人当て要素がないので一般的なマダミスとはプレイ感が異なると思います。ご注意を。 〈基本情報〉 ・推奨購入:『オカルト研には手を出すな!』プレイ後 ・ジャンル:会話型ロールプレイングゲーム(犯人当てがないので通常のマーダーミステリーとはプレイ感が異なります)

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