スプラッタ・デ・ストラッテ
「いいいいい、あ」
優花が全力で首を捻り上げると、そいつはとっても苦しそうな声を出した。
骨が折れていく不快な鈍い音は少しずつ大きくなり、首筋にうっすら赤い液体が滲んでいく。
「いぁあああ、あっ……」
ぶちり、と千切れる音。
勢い良く吹き出る液体を気にもせずに、笑顔で肩口の肉に齧りついた。
「ああ、うまっ。歓迎会って事で、一番美味しい所は二人にあげる」
彼女はそれの下半身を真っ二つに裂き、僕らに投げてきた。
生暖かい右足を、思わずキャッチしてしまう。
「ほら、早く食べないと。さっきも言ったよね?この森にはこいつらしか食べ物がないって」
躊躇う僕らを心配そうに見る彼女の服や口元は、赤く赤く汚れていて。
「これは苺なんだよ、僕。いちご、イチゴ、すとろべりー」
「そうそう、目を信じない。舌を信じないと」
覚悟を決めて齧りつく。
口の中に広がる味は間違いなく甘酸っぱい苺。
目の前にあるのは人型奇怪生物の残骸。
彼女の言う通り、今は視覚なんか信じたくない。
「……」
左足を貰った彼は、切り口から流れる果汁を躊躇いながら飲んでいた。
「さ、腹ごしらえも済んだ事だし、さっさとこの森を脱出しましょ?」
果汁で汚れた笑顔を向けてから、彼女は僕らを置いて歩き出す。
放り投げた骨が、地面に落ちた瞬間に『苺のへた』に変わった。
!!注意!!
本作はグロテスクな表現に感じてしまうような
描写が含まれている可能性があります。
人死にません、投票ありません。
プレイされる際はご注意ください。
🍯Dry Honey🍯
※本作はDry Honey版です。
原作者『くまかめ。』氏がpixivにて公開されている
同作品とは内容が一部異なりますが、真相は同じです。
既に原作をプレイ済みの方は本作を遊ぶことは出来ません。
!ご注意ください!
🍯マダミス初心者にもオススメな
手軽に楽しんでいただける作品です!!✨
プレイ人数:3人(GM無)
・プレイ時間:1時間程(+感想戦)
【環境】
Discord等の通話アプリ、ユドナリウム
【※その他※】
・シナリオの改変・再配布は禁止とします。
・感想の公開などはネタバレへの配慮をお願いします。