乾板、午前九時
昭和のはじめ。冬。北の城下町の、四十年つづく写真館。
土蔵の二階には、町の四十年ぶんの乾板——ガラスの写真の板——が眠っている。
深夜、土蔵の暗室で館主が倒れているのが見つかった。
現像皿の中の乾板は、真っ黒になっていた。
その夜、見習いは物干し台で、三十分ずつ夜景を撮っていた。
夜景の乾板には、歩く人は写らない。灯りだけが線になって残る。
——数分 立ち止まった人を除いて。
午前九時、一番の汽車で刑事が着く。
そして午前九時は、館主が記者に「二十年前の一枚」を渡すと約束した時刻だった。
【進行役(GM)不要。五人ちょうど、全員が容疑者の役を持ちます】
・プレイヤー5名ちょうど/90〜110分(4名以下・6名以上では遊べません)
・進行は「進行台本」を全員で見ながら進めます
・決着は、二つの問いを同時に開きます
「湯呑みに毒を入れたのは誰か」と「二十年前の乾板を渡すか」
・写真や昔の言葉の知識は要りません(用語はすべて作中で説明します)
・対面/オンライン どちらでも(ココフォリア用テキスト付き)
・登場する人物・写真館・町・新聞社・火事はすべて架空です
【シリーズ】
「証拠が全部 文字」で作っているシリーズの一作です。既存の作品とは独立していて、どれから遊んでも大丈夫です。同じく GM がいらない作品に『麹室、午前七時』(3〜6 人)があります。2 人用の『交信、午前四時』は無料で公開しています。
シリーズ一覧は、BOOTH(aiqlab.booth.pm)にあります。