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原作
魔法学園パープルバビロン
2020年ヨーロッパ。ここには密かに魔法使いを教育する『魔法学園パープルバビロン』があった。 正しい素質を持ち、適切な教育を受けなければ、強力な魔法使いにはなることができない。 一般人の社会を混乱させないため、『魔法学園パープルバビロン』は素質のある者に密かに接触して、入学を許してきた。 それは一般社会から離れた、学生寮生活を送るということでもあった。 この学園の入学対象は少年少女であり、5年制となっている。 1年生で初級魔法で回復魔法の《ヒーリング》か飛行魔法の《フライング》を習得し、2年生で鍵をかけたり解錠したりする魔法、《ロック》《アンロック》を習得し、3年生から好きな属性に分かれて魔法を習得する。 A組は炎属性の魔法、B組は風属性の魔法、C組は氷属性の魔法をメインとして習得するのだ。 そして今回、有志の生徒8名が本校舎を離れ、田舎の施設まで合宿に来ていた。 夏休みのうちの一週間を使い、光属性の魔法を特訓する。 光属性の魔法は上級者しか取得できない、難しい魔法だ。 そのため合宿参加は3年生以上に限られていた。 合宿は順調に3日目を迎えていたが、夕食の食堂にはひとりの生徒の姿が見られなかった。 5年A組、炎属性の魔法使いにして、生徒会長の少年ルッカスである。 副生徒会長のユン、そして責任引率者のジャスプ先生と副引率者のロゼ先生がルッカスの部屋を見に行くと、そこにはルッカスの遺体があった。 この合宿には、引率の教師2名と生徒8名しか参加していない。 田舎であるため他の者の出入りも考えられない。 はたして誰が犯人なのだろうか。