二人きりの人狼村

現代日本の小さな村、ここには伝説があった。 魔女の血を引く子どもは、十七歳の三月に覚醒する。 大人たちが村から出かけたある日、 村への唯一の吊り橋が落下してしまう。 村に残された少年少女六人は、橋の修復まで生活を共にする。 そんな中、一人が姿を消した。 空には大きな満月が浮かんでいた。 魔女は、夜になるたび一人ずつ魂を吸い取ってしまう。 言い伝えに怯え、夜を過ごす五人。 事件の翌日、広場に集まったのは、たった二人だった。 二人きりの少女は、真相を知るため、生き残るため、 村の過去について調べていく。