京都府●●市、山奥。いつしか管理者はいなくなり、記録にのみ残っていた寂れた神社には密かに語られる噂がある。曰く、訪れた者は皆死んでしまう。そんなつまらない常套句にこそ、人は惹かれてしまうのだ。噂の拡大と同時に行方不明者が増加したという報告を受け、日本国内に散発する超常現象の解明、管理を担う≪隔理院≫による調査が開始された。先行探索によって判明した事実は、噂通り『視認すれば死ぬ』こと。停滞した状況で白羽の矢が立ったのは、以前同種の事案を調査し超常性の解明を成し遂げた朧谷特別調査員。そして、彼の指名によって招集された鏡味梓博士。「いる」暗闇の中で、ナニカの輪郭をなぞった。